辛棒という意思力の競争だといってよいでしょう。
そうなると商人=守銭奴になりがちではありますが、決してそうばかりではなかったのです。
八代将軍吉宗の時代に書かれたといわれている『町人ぶくろ』の、節を孫引きさせていただけば、「それ商いの道は、金銀をもって物を買い取り、利倍をかけて売ることのみをいうにあらず。
商いの心は商量といい、物の多少好悪を積り量りて用をなし、高利をとることなく、あるところのものを、なきところのものに換へ、天下の財物を通じて国家の用を達するを真の商人というなり」
とあり、哲学と使命観があったのです。
話を現代に移しましょう。
通貨経済には変わりはないですが、そのしくみは大きく変化しました。
一つは金融機関の充実・発展です。
江戸時代には両替商や金貸しはあったが現代のそれに比べれば、制度や規模・運用方法は幼く、とくにリスク管理面では弱体であったようです。